最近、よくダイエット商品で耳にする酵素ですが、そもそもこの酵素ってどんな働きがあるのでしょう?
ダイエット商品でよく目にする働きを見ると消化に大きな働きがある成分という認識が強いのですが、働きはそれだけではなく、私たち人間が生活していく上で欠かすことのできない大切な存在です。
酵素は消化吸収を補助する食物の消化分解の他、私たち人間が健康に過ごしていく上で重要となる、下記のような重要な働きを担っています。
・呼吸
・運動
・思考
・自然治癒
これらは酵素の働きがあって初めて正常に機能するので、酵素は私たち人間が生きていく上でなくてはならない必要不可欠な存在と言えるのです。
目次
酵素って何?
酵素は何かというと、物質的にはたんぱく質の一種になります。たんぱく質と言えば、人間が毎日食事から得る必要のある三大栄養素のうちの一つですよね。
でもそのたんぱく質とはちょっと違うたんぱく質で、私たちが食事から摂り込んだ栄養素を消化したり、代謝したりするために欠かせない特別な働きをしてくれるたんぱく質が酵素なのです。
食事は、単に食べただけでは栄養にはなりません。
体内で使える形に分解してエネルギーに変えなければいけませんが、それをしてくれるのが酵素。
だから酵素がないと、いくら食べてもエネルギーは生まれませんし、それどころか呼吸一つ出来なくなってしまいます。実はそれほど大事な存在が酵素なのです。
酵素は働きをする?
酵素がなければ呼吸も出来ない、血液も巡らない、筋肉も動かせない・・・ということになれば、酵素がどれだけ重要な働きをしているかはわかりますよね。
そんな酵素の働きをまとめると、「消化」「吸収」「燃焼」「排泄」という生命維持活動のすべてになります。
また、酵素があるから新陳代謝も出来るわけで、そういう意味では「細胞の修復・再生」もまた酵素の働きと言っていいでしょう。生きることすべてに酵素が関わっているのです。
私たちは、食事をして栄養を摂取すると、酵素が分解して消化してくれます。そうすることで各部で使えるエネルギーに変換され、有効に使えるようになるのです。
酵素の重要性を唱えたのはアメリカのエドワード・ハウエル医学博士ですが、博士の執筆した「酵素栄養学」は1985年から現在に至るまで、世界中に影響を与えています。
酵素の種類は以下の3つ
一口に酵素と言ってもその種類は一つではなく、下記の3つに分類されます。
・消化酵素
・代謝酵素
・食物酵素
この内の消化酵素と代謝酵素が体内で作られる酵素で、体内に存在せず、食物の摂取によって得られるのが食物酵素です。
現在、確認されている酵素は約3,000種にも上り、今後のもこの数は増え続けると言われています。
それでは各酵素の働きを見ていきましょう。
消化酵素
唾液や膵液などの消化液、腸内に存在し、食べ物を消化分解して体内に必要な栄養素を取り込みやすくしています。
代謝酵素
体内に取り込まれた栄養素を使って体の各組織の細胞の修復や再生を行うほか、呼吸や運動にも欠かせない働きがあり、免疫力や自然治癒、アンチエイジング、解毒作用など、酵素の中でも生命活動にかかわる重要な働きをしています。
食物酵素
消化酵素と同様に、食べ物を消化分解します。
酵素は無くならないの?
酵素がとても大事なものだということがわかると、無くなってしまったら大変だと思わざるを得ません。
毎日毎日使われる酵素、果たして体内から無くなってしまったりはしないのでしょうか?実は酵素は生まれつき体内にあるものの、体内量は20歳がピークでゆるやかな減少が起こることがわかっています。
そのため、20歳を超えた人は男性女性関係なく、体内にある酵素の量には気を遣わなければいけません。最近では特に若い年齢層でも酵素不足が指摘されていますから、しっかり補給する必要があるでしょう。
体内酵素には限りがある
体内で作られる消化酵素と代謝酵素の体内酵素は、ひと昔前までは酵素の元となるたんぱく質を摂取していれば、いつでも必要なだけ作られると考えられていました。
しかし、20世紀の後半、アメリカのエドワード・ハウエル医学博士の研究によって、一生のうち、体内で作られる酵素の量には限りがあることが解明され、作れる量にも個人差があり、人それぞれ一生のうちに作れる酵素の量が違ってくることが分かったのです。
よって、長く健康に過ごしていくためには、体内酵素をできるだけ生命活動にかかわる重要な働きをする代謝酵素として利用し、消化分解は外からの食物摂取による食物酵素を利用するのが重要なポイントとなってきます。
消化酵素が多く含まれる食品は?
消化を食物酵素で補うのが長生きの秘訣ですが、残念ながら酵素は熱に弱く40~70度で破壊されます。
消化酵素は肉類や魚介類、野菜、果物と自然界の食物の殆どに含まれているのですが、加熱処理して摂取すれば体内に消化酵素が供給されることはありません。
となれば、加熱せずに生で摂取しなければならなくなるのですが、すべての食物を非加熱で摂取するには少々無理がありますよね。
そこで、ここでは酵素を破壊せず、比較的摂取しやすい食品を紹介します。
発酵食品
味噌やしょう油、納豆、ぬか漬けなど日本においては日常的に食卓に上る多くの発酵食品があります。
発酵食品は発酵過程で様々な酵素を作り出すため、豊富な酵素を含む食品として注目されています。
非加熱で摂取可能なものが多く、簡単に摂取できるメリットもあるので、積極的に取り入れるようにしましょう。
炭水化物消化酵素を多く含む食品
下記の果物には炭水化物消化酵素が多く含まれます。
身近に販売されており、1年中摂取することも可能ですから、食後のデザートやおやつとして摂取するようにしましょう。
・パイナップル
・パパイア
・キウイ
・イチゴ
・イチジク
・バナナ
でんぷんの消化酵素を多く含む食品
大根おろしやキャベツ、ヤマイモにはでんぷんの消化酵素が多く含まれています。
副菜として摂取しやすい食品ですから、毎日摂取するよう心がけましょう。