最近はダイエットで注目を集めたこともあり、「酵素=ダイエット」という認識を持っている方は少なくないでしょう。
しかし、酵素は人間が生命活動を維持していく上で必要不可欠な存在であることを理解している方は意外と少ないのでは?
極論ですが、「人間は酵素なくして存在できない」というくらい酵素は人間にとって重要な存在です。酵素には体内でつくられる消化酵素と代謝酵素、食べ物から摂取する食物酵素の3つがあります。
酵素は元がタンパク質であることから、以前はタンパク質を摂取してやれば必要な酵素がいつでも体内で作られると考えられていました。
しかし、体内で作ることのできる酵素には限りがあることが解明されてからは、酵素不足を補うことの重要性が強く説かれるようになりました。
体内で作ることができる量が決まっているならば、それをどうにか補ってやる必要があるというわけです。そこで注目されたのが食物から摂取できる食物酵素です。
食物酵素を多く含む食品は?
自然界の食べ物すべてに酵素は含まれていますが、どうせ食べるなら、「できるだけ多くの酵素を含む食品」をと考えるのは当然の話です。
そこで、効率よく酵素を摂取してもらうためにも、酵素を多く含む食品を紹介していきましょう。
果物や野菜
酵素は生の野菜や果物に多く含まれると言われています。
そしてその中でも酵素が豊富に含まれているのは下記の食品です。
(果物)
・パパイヤ
・アボカド
・キウイ
・マンゴー
・バナナ
(野菜)
・レタス
・キャベツ
・ブロッコリー
・ニンジン
・セロリ
・大根
・玉ねぎ
・ニンニク
・トマト
・きゅうり
・ネギ
・青じそ
上記食品も見てもらえれば分かりとおり、果物はもとより、野菜にしてもサラダや漬物など熱加工を施さずに生で食べられる食品ばかりです。
酵素は熱に弱く、50度を超える加熱処理が施されると酵素は破壊されてしまいます。よって、豊富な酵素を含む食品を摂取しても、調理段階で熱処理が施されていると何の意味もなくなってしまうのです。
その点、生でも摂取しやすいこれら食品は、酵素を摂取するのにも適していると言えるでしょう。
・新鮮な生野菜がベスト!
特に食物酵素をたくさん含んでいるのは、新鮮な生の野菜です。
酸化されてしまうと効力が失われてしまうので、野菜を買って来る時には、カットされていない丸ごとの状態で買いましょう。
特に酵素を多く含むのは、キャベツ、トマト、大根、ピーマン、レタス、ニンジン、玉ねぎなどです。
加熱すると失われてしまうので、生でいただくほうが理想的なのですが、ちょっと生では食べにくい野菜もありますし、体を冷やしてしまう作用もあるので、火を入れすぎないようにして上手に摂取しましょう。
・美味しいフルーツは酵素もいっぱい!
フル-ツ大好きな女性は多いですが、美容にも健康にも良いので嬉しい食品ですよね。酵素の量も多く、特にバナナやマンゴー、パイナップル、キウイなどのパッションフルーツにはたくさんの食物酵素が含まれます。
また、日本でも昔から「医者いらず」と呼ばれるりんごは、酵素たっぷりの果物。
たくさんいただきたいところですが、やはり果糖は大量に摂取すると太りやすいので、量はバランスを見て下さい。
発酵食品
酵素は納豆や漬物、味噌、醤油などの発酵食品にも豊富に含まれています。
健康維持には昔ながらの日本食がおススメと言われるのも、酵素を豊富に含む発酵食品が日常的に食事メニューとして登場していることが一つの原因です。
欧米化した食生活を送ることが多くなった日本人ですが、3食のうち何食かを日本食に切り替えることで、簡単に足りない酵素不足を補うこともできるというわけです。
・日本のお家芸、発酵食品!
日本と言えば味噌、醤油、納豆、ぬか漬けですが、こうした発酵食品ほどたくさんの食物酵素を含む食品はありません。
とても理想的な食品ですから、是非食べましょう。
もう一つオススメなのが、日本食にピッタリの「お酢」です。
実はお酢には食物酵素は含まれませんが、一緒に食べると食物酵素を活性化させてくれる働きがあるのです。大根とにんじんのなますなんて、素晴らしい酵素食品なのですね。
酵素をうまく機能させるにはビタミンとミネラルが必須!
酵素は不足しなければいいというものではありません。体内でちゃんと機能させるにはそれなりの条件が必要となってきます。
そこで、酵素を豊富に含む食品をわかってもらえたところで、酵素を効率よく機能させるための条件を紹介しておきましょう。
全ての酵素は正常に機能するためには補酵素と呼ばれる物質が必要となってきます。酵素は補酵素と結合することで初めて、消化・代謝機能を発揮できるのです。
酵素不足を補っただけでは、問題は解消しないということですね。
補酵素には下記のものが挙げられます。
(補酵素)
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB3
・ビタミンB5
・ビタミンB6
・コエンザイムQ10
・マグネシウム
・イオウ
補酵素には実に多くのビタミンが含まれていることがお分かりいただけるでしょう。また補酵素に多く含まれるこのビタミンですが、体内で機能するにはミネラルの存在が絶対不可欠です。
ビタミンが体内吸収されるにはミネラルが必要となり、ミネラルが不足してしまうとビタミンは体内に吸収されることなく、体外に排出されてしまいます。
よって、酵素がちゃんと機能するには、「酵素+ビタミン+ミネラル」というカップリングが絶対不可欠になってくるのです。酵素を多く含む食品だけでなく、ビタミンやミネラルが摂取できる食品も欠かさず摂取するようにしましょう。
・一緒に摂りたい補酵素たち!
上記のお酢のように、そのものに酵素が含まれなくても、食物酵素の良さを引き出してくれるものはたくさんあります。
ビタミンなどの補酵素もその一つ。
「補」酵素と言うように、酵素と補酵素とは一緒に働くことで莫大な相乗効果を生むのです。体内で物質を運んだり、化学反応したりするのに必要な材料。
オススメはビタミンB群の多い大豆や海藻、ネギ、にんにくなどの薬味、まぐろ、イワシ、カツオのような青魚です。